家づくりのはなし


STORY of HOUSE BUILDING

土地と間取り

投稿日:
2018年3月1日
デザイン・設計

土地と間取り

「まず現地に立つこと」

家づくりを考えられているお客様から、最初に相談を受けるのが土地についてです。
土地探しから依頼される方、既に所有地がある方など様々ですが、家を建てる場所が決まった段階で、私はまず現地に足を運びます。

そこで、その土地がもつ力や雰囲気を感じ取るのです。
具体的に気を付けるのは、日当たりの良さ、周囲の景色、地面の湿気、道路へのアクセスなど。

なかでも特にアンテナを張るのが「風の向き」です。家づくりで大事なのは、夏の風がどちらから吹くか、その風を家の中にどう取り込むかという「ウインドキャッチャー」だからです。

その土地で吹きやすい風向きに合わせて最適な窓を設けることで、夏でも快適に過ごせる家が完成します。
地元密着でこれまで多くの家を手がけてきた私たちは、県北エリアの気候風土のことを熟知しています。

現地確認

 

「住まい方を設計する」

現地を見ることで、地盤のかさ上げの必要性、落雪に配慮した屋根の形態、ベストな玄関の向き、県北生活に欠かせない自動車の駐車スペースなどを思い描けるようになります。

そこからお客様と本格的に打ち合わせを始めますが、1回目でもっとも時間を割くのが、新居でどう暮らしたいか」「叶えたい夢は何か」という住まい方の理想を聞き出すことです。

例えば、「ネコたちが自由に遊ぶ姿を眺められる家に住みたい」という夢を話された愛猫家のお客様には、キャットタワーやキャットウォークで遊ぶネコをリビングで寝転んで見られる間取りを提案しました。

また、家づくりの主導権を握るのは奥様という場合が多いのですが、ご主人にも自分の書斎でしたいことを尋ねたところ、鉄道模型が大好きということが判明。

ジオラマ専用の小屋裏風の部屋を提案したケースもあります。いずれもとても喜んでもらった実例です。

その他にも、いずれは夫婦2人になることを見越して、土地が広く価格も安い田舎だからこそ建てられる平屋を提案したり、

流行ばかり気にしがちな若いご家族には、ローンを払い終える60~70代になった時も後悔せず暮らせるように、飽きのこない内外装を助言したりしています。

家づくりは好みの間取りやインテリアなどがその導入ではなく、住まい方を設計することから始まります。

「しおたの家」では、そのためのヒアリングにしっかり力を入れるので、ほとんどのお客様が提示したファーストプランで納得して下さっています。

著者プロフィール

著者: 塩田 崇(しおだ たかし) 一級建築士
塩田 崇(しおだ たかし) 一級建築士
1959年、広島県安芸高田市甲田町生まれ。
広島県立向原高等学校卒業後、広島市内の工務店、三次市内の建設会社を経て、33歳で父親の工務店を手伝い始める。
1995年「しおた工務店」設立。
以来、お客様の目線を大事に、長く心地良く暮らせる家を提案し続けている。
モットーは(ちょっと大げさですが・・・・)、県北の家をしおた工務店から変えていこう!!